May 2024
このタイミングで更新するのであれば6月の出来事にも触れれば良いのではないかという気はしないでもないのですが、そこはどれだけ遅れても趣旨通りに行きたいという謎のこだわりがあります。5月でちょっと忙しさはひと段落するのではないかと思っているのだけど、どうなるか…。
横浜トリエンナーレ、色々言われているけど僕は結構好きでした。自分にはむしろ、国立西洋美術館の「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?」の方が説明と文脈に依存しすぎてしまっている気がした(そもそも論として自分は説明と文脈に依存した作品は全くもって嫌いではないというかむしろ好きではあるのだけど)。富山妙子の作品群が圧倒的に素晴らしかった。あと、実は2010年代に素人の乱界隈の活動をかなり熱心に追いかけていた自分からすると旧第一銀行横浜支店会場の展示は普通に楽しく見てしまうのだけど、リサイクルビジネスがむしろ大資本の狩場になってしまった現在から素人の乱の活動を見返すと複雑な思いを抱かざるを得なかったり。素人の乱が描いていた未来にあって、現在の大規模な転売・中古ビジネスに無いものは何か。あと、黄金町バザールのテーマ「世界のすべてがアートでできているわけではない」がある種のカウンターとして機能しているようにも見えたり。
大脱出2はちょっと面白すぎて、そんな暇ないはずなのに各更新日に一気見してしまった。クイズ☆タレント名鑑時代からの藤井健太郎作品ファンとして思うのは、水ダウにせよ後夜祭にせよ本質は悪意というよりはある種のクリエイティビティというか、自分がいわゆるStreet Knowledgeに感じる魅力が(その危うさも含めて)詰まっていると言っても過言ではないようにすら思う。反抗と悪ふざけと遊び心と創造性は全てグラデーションで繋がっているのではないか。最後の汚すぎる展開の後に待ち受ける綺麗なオチまで含めて最高。